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歯周病

歯周病とは?

歯周病とは、歯周病菌と呼ばれる細菌が原因で引き起こされる歯の周辺組織の病気です。30代頃から発症の危険性が高まります。自覚症状がないまま進行してしまうことが多いため、気付いたときには重度歯周病となっていることがあります。歯周病は、治療をしない限り症状が改善されることはありません。

最近、歯周病と全身疾患の相関性が認められるようにもなりました。口臭・歯肉の腫れや歯茎からの出血などの症状が現れる前に、定期検診で早期発見・早期治療を心がけましょう。

歯周病にかかりやすい方

<喫煙は要注意!>

タバコの煙には、ニコチン、タール、一酸化炭素など、数多くの有害物質が含まれています。
ニコチンは、血管を収縮させて血液の流れを悪くする作用があります。化学物質としては毒物に指定されており、身体の免疫機能を低下させ、傷を治す細胞の働きを抑制するため、アレルギーが出やすくなったり、手術後の治りが悪くなったりします。
粒子状の成分であるタールは、「ヤニ」という形で歯の表面に残るので、歯がザラザラして細菌が張り付きやすくなるのはもちろん、いつまでもお口の中や歯肉に有害物質を染み出し続けることになります。
一酸化炭素は、酸素を血液中へ運ぶ機能を阻害するので、身体が酸素不足の状態を引き起こします。

歯周病の進行

歯周病の進行

【正常な状態】

骨・歯根膜繊維・歯肉・歯根を総称して、「歯周組織」といいます。
健康な歯周組織は歯と歯肉の境の溝が3mm以下で、歯肉の色がピンク色をしています。

【歯肉炎の発症】

歯と歯肉の境の溝に汚れがたまると、汚れの中で歯周病菌が繁殖します。この段階では、入り口で細菌の進入を防ごうとして、歯肉の炎症が起こります。歯肉が真っ赤に腫れ(毛細血管の増生)、出血を伴うこともあります。

【歯周病に進行】

治療をせずに放置していると、歯周病菌が歯と歯肉の溝の内側に入り込んで炎症を起こします。歯周病菌は「嫌気性菌」といって酸素がない状態で繁殖する細菌です。溝が深くなって酸素が入りにくい歯周ポケットになると、歯周病菌の繁殖が進み、歯槽骨側に進入しようとします。

歯周病菌が歯槽骨に達すると、菌に対して細胞性免疫作用が始まり、「サイトカイン」という酵素が分泌されます。サイトカインには骨を溶かしてしまう作用がありますので、歯槽骨や歯根膜の溶解が始まります。

体が歯周病菌に侵された歯を「異物」と認識して、歯槽骨を溶かして「異物」を排除しようとするのです。歯が抜けてしまえば歯周病はなくなりますが、それは「歯がなくなる」ということです。

歯周病治療のゴール

歯周ポケットを浅くする(3mm以内)

嫌気性菌である歯周病菌は、歯周ポケットが深ければ深いほど活発に繁殖します。歯周ポケットを浅くして、歯周病菌が活動しにくい環境にします。

気持ち良く噛めるようにする

歯周病でグラグラして噛めなくなった歯を固定することによって、しっかりと噛めるようにします。向きがバラバラになった歯の機能を回復するため、ときに矯正治療を用いたり、症状によっては長いブリッジやインプラントが必要となることがあります。

歯周組織再生療法

当院では歯周病で喪失した骨の再生療法を行っています。

適応症

グラフト材料

これらの2種類以上のコンビネーションによるアプローチが、根尖周囲の新しいセメント質・歯根膜・骨の形成を促進します。

適応外

歯周病の予防

歯周病はプラーク(歯垢、歯の汚れ)内の細菌によって引き起こされますので、歯や歯肉にプラークが溜らないようにしっかりとした口腔ケア(プラークコントロール)をおこなうことで予防できます。

当歯科医院では、ご家庭での歯みがき指導をおこなっておりますので、正しい歯みがきを毎日することで歯周病を予防しましょう。また、プロによる歯のクリーニング(PMTC)も実施していますのでご相談ください。

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